こんにちは。塾講師ののりおです。
2021年から始まった共通テストですが、センター試験と内容が大きく変わった科目の一つが英語のリーディングです。
文法問題が無くなったと思えば長文読解が多くて時間制限が厳しくなりました。
なかなか勉強法がわからない悩んでいる学生も多いです。今回は共通テスト80%の得点率を実現するための勉強方法について解説します。
この記事で目指すレベル
・共通テストのリーディングで8割を得点
・時間内に解き終わる速さを身につける
共通テスト英語の全体像はどんな感じ?
まずは、8割を取るために必要な力の全体像を見てみましょう。
共通テストの英語は時間との勝負です。
もともとセンター試験も時間との勝負でしたが、共通テストはセンター試験以上に時間制限が厳しいです。
新しい問題になったうえに難しくなるなんて…。
私が思うにコツを知っていれば、共通テストの方が得点しやいです。
共通テストは時間制限が厳しく、時間内に解き終わらない人も多いでしょう。逆に、時間内に解け終われば平均点以上を見込めます。
センター試験では発音やアクセント、文法の出題がありましたが共通テストでは無くなりました。共通テストはTOEICという英語試験に近くなっています。TOEICは就職活動で最も使用されている試験ですので、実用的な英語を意識して共通テストも作られたという流れです。
受験勉強がそのまま就職活動でも役立つのってうらやましいです。
さて、共通テストは時間の制限が大変になりましたが、その代わりにアクセントも発音も文法の勉強量も減ります。
勉強量の配分を共通テストに最適化することによって、効率良く得点を伸ばすことができます。
それぞれ勉強法や参考書も見ながら具体的に解説していきましょう。
単語は1000語を頑張ろう!
英単語はみんな覚えるのが苦手!
英語といえば単語の勉強ですよね。
正直、単語覚えるのがとっても苦手。もはや嫌い。
英語が苦手な人の99%は「英単語が覚えらない」と言っています(僕調べ)。
そして英語が大好きな帰国子女タイプを除けば、勉強ができるあの子やその子も「英単語が覚えられない」という悩みを持っています。
もちろん、僕も英単語覚えるのが苦手。何回やっても覚えられない。
しかし苦手だからといっても、覚えなければ英語の得点は伸びません。
ここでオススメの勉強法を紹介しましょう。
共通テストに必要な英単語はおよそ1000語!これさえ覚えれば大丈夫!
ほとんどの高校では単語帳を配布されます(僕の高校では自分で買う方式でしたが)。
だいたいの単語帳って、派生語を抜きにすれば2000語くらいになっています。
実はこの2000語を覚える(=単語帳1冊を覚える)と河合模試で偏差値60を超えます。
MARCHや関関同立、地方国公立の合格レベルです。
英単語なんていくら覚えても損はありませんが、僕らの頭はパソコンと違うので覚えることが苦手です。
そのため、どこまで覚えるかを決めてしまった方が頑張れるのです。
走った距離もこれから走る距離もわからないマラソンって嫌ですよね。どれだけ走ってきて、あとどれくらい走れば良いかわかれば頑張れます。
さて、「英単語は2000語覚えると余裕で偏差値60超えます」って言われて
「わかりました!頑張ります!」と言う人はちょっと待ってください。
英語の苦手な人がいきなり2000語覚えられますか?そもそも2000語覚えられないから志望校に合格できていない先輩がたくさんいるのです。
身の丈に合った勉強をしましょう。まず、共通テストで8割取れない人は1000語で十分です。
本当に半分でいいの…?
共通テストの英単語は難しくありません。というよりも、難しくするとみんな得点できないのでわざと簡単にしています。
システム英単語でいうと前半の1000語を完璧にすれば十分です(正直、800語でもなんとかなる)。
どんな単語帳を使うべきなの?
今使っている単語帳に不満がなければ、それを使えば良いでしょう。
基本的にどの英単語帳も載っている単語に大きな差はありません。
ただし、共通テスト8割を取りたい人は次のポイントに注意です。
英単語帳のレベルが大学標準レベルかどうかは学校の先生に聞いても良いですし、以下に例を挙げてみます。
大学標準レベル単語帳
・システム英単語(Basicではない)
・ターゲット1900
・速読英単語(必修編)
・DataBase4500
使っている単語帳のレベルを知りたい人は連絡ください。
偏差値60以上を目指していて、英単語の学習が進んでいる人はどんな単語帳でも大丈夫です。
しかし、英単語を覚えるのが苦手な人は重要度順に並んでいる単語帳にしましょう。
もしこだわりが無ければ、頻出順に並んでいるシステム英単語が良いでしょう。
どうせ1000語覚えるのであれば、あまり出題されない1000語よりも頻出の1000語を覚えた方が効率的ですよね。
どのみち1000語は頑張らないといけないのか。
もし英単語の勉強法に悩んでいるのであれば、僕が英単語を覚えられるようになったコツを2つ紹介しましょう。
のりお流英単語の覚え方
英単語を全然覚えられなかった僕が覚えられるようになったのは2つポイントがあります。
音を大事にして英単語を覚える
英語が苦手な人って音を大切にしてないことが多いです。
僕たちは日本語を使いますが、コトバって音と文字の2パターンの伝え方がありますよね。
耳で聞くか目で見るかってことね。
そもそも僕たちが生まれてから先に学ぶのは音による日本語ですよね。
しかも、日本語の文を読むときって頭の中で日本語を音としてとらえていませんか?
たしかに、文字を見ていても頭の中で音に変換している。
つまり、言語学習において音は非常に重要です。音をきちんと知っておくことで学習効率が高まります。
音を大事にして英単語を覚えるために
・英単語帳のCDを聞きまくる
・発音記号を読めるようにする
英単語帳には音声があります。単語帳のホームページでダウンロードするか、別売りのCDで手に入れることができます。
僕は高校3年生のときに通学中にradwimpsの曲を聞くことをやめて、シスタンのCDを聞くようになりました。するとみるみる英単語が覚えられるようになりました。
単語を耳で覚えるのは初体験でした。友人のアドバイスのおかげです。
さらに発音記号を読めるようにしておくと新しい単語の吸収率が高まります。
発音記号を読めるようになっておきましょう。
発音記号なんて勉強したことないよう…。
発音記号ってメッチャ簡単です。細かいところは間違っていてもいいです。基本はローマ字読みです。あとは専用の記号があるだけです。詳しい内容はYouTubeでたくさんあるので、「発音記号」と検索してみてください。
書いて覚えることをやめて何回も見て覚える
ルーズリーフに覚えられない単語を書いて覚える派だったんですが、やめました。
私はかれこれ5年以上、塾で働いていますがこれは間違いないと思います。
書いて覚えることを否定するつもりはありませんが、単語帳の90%くらいは何回も見て覚えましょう。どうしても覚えられない10%くらいは書いて覚えるのもヨシというスタンスです。
何回も見て覚えるって言われてもなあ。
僕は単語を覚えるのに「10回、目を通します。」
この時のポイントは覚えようとしないことです。
いや、覚えようとしないとダメでしょ。
いえ、覚えようとしなくても大丈夫です。単語を見て、発音を確認して、意味を確認して終わりです。
そもそも、覚えようと思って英単語覚えられますか?
覚えようと思った英単語を覚えられていなかったから、「英単語覚えられない!英語嫌い!」ってなるんです。英単語学習は淡々とこなしましょう。いくら気持ちがあっても頭は覚えてくれません。
それよりも、毎日同じ単語を見ていたら勝手に覚えてくれます。僕らの頭って素直なやつです。刷り込むだけです。
ゴールは1000語、毎日100~200単語に目を通すだけであっという間に覚えられます。毎日1時間もかかりません。
文法
共通テストでは文法問題がなくなりました。
本当にうらやましい。
実はセンター試験で最も難しかったのは文法問題です。私はセンター試験で9割ほどの得点でしたが、いつも長文がほぼ満点で文法で8割くらいでした。
文法問題って、知ってるか知らないかだけの勝負なので推測ができないのです。
その点、共通テストでは文法の重要度は下がりました。
もしかして、文法ばっかり勉強しているのって効率が悪い?
もし、私立大学で文法問題がたくさん出るのであれば学習量を確保する必要がありますが、試験で直接文法問題が出ないのであれば、重要度は下がります。
共通テスト8割取るための文法
・浅く広く文法知識を蓄えて、苦手分野を無くす。
共通テストでは難問、奇問は出てきません。
私立大学の文法問題では今では使われていないような表現も出題されますが、共通テストではそんな表現に出会う機会はないでしょう。
長文の中で出てくる基本的な文法事項が設問になります。
そのため、1つの分野を深堀りするのではなく、それぞれの分野を広く浅く勉強することが大切です。
こは、過去問の演習や模試のやり直しをして、設問箇所に使用されている文法事項を網羅系参考書にて学習するという方法が良いでしょう。
網羅系参考書
・Next Stage(ネクステージ)
・Vintage(ヴィンテージ,僕はこれでした)
・Scramble(スクランブル)
網羅系参考書とは文法・語法問題などが1500問ほど収録されている参考書です。きっと学校から配られると思います。全て覚えるのは非常に大変ですので、過去問などで出てきたものに絞って学習すると良いでしょう。
ちなみに、単語2000語と文法1500問を完璧に覚えると旧帝大が見えてきます。
構文
共通テストで大事なことは早く正確に読むことです。
このうち、正確に読むことは構文把握の勉強をすることで身に付きます。
SVOCってやつ?あんまり好きじゃないなあ。
みなさんがSVOCを好きじゃないのはよく分かります。何をしたいのかよくわからないですよね。
しかし、その重要性を理解できるようになってくると共通テストで8割を安定して取れるようになるでしょう。
SVOCは難しい英文を理解するための道具です。知らなくても問題はありませんが、ミスが増えます。
構文把握のチカラが弱いと
問題文に「母が彼女に怒った」とあって、設問に「彼女が母に怒った」とあってもそれが正しいと思ってしまいます。
あるあるのミスだ。見直しができれば防げるやつ。
と言って、みんな取りこぼしています。共通テストでは時間制限が厳しいので、見直す時間はほとんどありません。1発で正解を選ばないといけません。
その練習が構文把握です。
構文把握のオススメ参考書
・入門英文解釈の技術70
共通テスト8割が目標であればこの1冊で十分です。MARCHや関関同立以上を目指すのであれば、もう一つレベルの高い基礎英文解釈の技術100もやっておくと良いでしょう。
速読
最後は速読ですね。英語を速く読みたいですよね。
まずは速読の考え方を押さえましょう。
速読といっても目だけ動いていてはダメです。それなら赤ちゃんでもできます。
大学入試における英語の速読とは「返り読みしない。いちいち日本語に直さない。」です。これだけで早く読めます。
以下の文を訳して見てください。
1, I am a student.
2, I made you go there
あなたは1つ目の文を「I=私は am=です student=生徒」と考えてから「私は生徒です」にしましたか?
英語を読むだけで意味がわかったのでは?
これが英語の自動化です。日本語を介さずに意味が分かります。その能力を引き伸ばすことが大切です。
2つ目の文はどうでしたか?「私は 作る? あなた 行く そこへ」としましたか?
I madeのタイミングではmadeが「作った」「させる(使役動詞)」なのか分かりませんのですぐに後ろを見て、you go があるので使役動詞と判断します。
つまり速読とは早く読むことでは無く、正確に読むことで結果的に早く読めるのです。
そもそも解説を聞いて分からないのであれば、文法力、構文力不足です。
解説を聞いてわかる人は、その引き出しを引く速さを上げる必要があります。
その練習が「音読」です。
音読ねえ…。
わかります。あんまりやる気出ないですよね。音読。
私もあんまり気が進みませんでした。
しかし、スタディサプリ の関正夫先生も肘井先生も音読の重要性を言っていたので、一度信じてみようと音読をひたすらしてみました。
おかげで英語の偏差値が44から62まで上がりました。
もともと英語が苦手だった私を助けてくれたのは、スタディサプリの先生方のおかげですね。
速読のための音読
・1つの文章を覚える勢いで10回は音読する。
音読の良さは他の人も言っているので効果はあると思います。
現に、私はTOEIC(990満点)では過去問の音読を何回もすることでスコアが600点代から800点代まで伸びました。
騙されたと思って、やる価値アリです。
まとめ-使うべき参考書-
最後に共通テストで高得点を取るオススメの参考書ルートを紹介します。
参考書選びに困っている人はぜひ見ていってください。
英語リーディングの予想問題集はまだまだレベルが低いものばかりなので、市販の参考書もほどよく混ぜて勉強しましょう。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
紹介した勉強法を実践すれば苦手な英語もきっと得意な科目になります!
志望校合格に向けて頑張ってください!
質問等があればお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。相談や感想なども大歓迎です!
コメント